今回のお題は…女神。
女神だって?
それなら、…そうだな、スーの話しをしよう。
勿論全部本当の話しだよ。

スーは、サーカスの花形スターだった女の子さ。
当時のサーカスはといえば…、ナイフ呑みやら空中ブランコ、火のついたジャグラーでジャグリングする大男に、象の背中で曲芸をする軽業師。
とにかく派手な力技や…そうだな、高いジャンプ力…そこの本棚なんて軽々飛び越えてしまうようなね。
それに燃え盛る炎、トラが吠え、シマウマが嘶き、積み上げた椅子…その頂上では指1本で逆立ちをする男…今にも崩れ落ちそうな椅子のタワーがグラグラと揺れて…!
危険な事、無謀な事、恐ろしい事、片時も目が離せない緊張感…それがサーカスだった。
中でもリング・リング・サーカス、そしてスーが居たエドワード・シャイルサーカスは、 どの国でも巨大なテントを満員にした。

さて。
スーがどんな危険な芸を披露するかって?
スーお得意の演目はその名も『女神の空中散歩』で、それは当時の主流だったスリリングで過激な芸とは全く別 のものだった。

さあ、このページに書いてある。御覧よ。

              
  

            ---以下【ショウとヨーロッパ貴族史】より抜粋---


スーは、身体中に真っ白なドーランを塗った上に更に粉をまぶし、自らがギリシア彫刻のようになり、ふわりふわりと空中浮遊を披露したという。
当時のエドワード・シャイルサーカスのチケット